薄々は気づいていたけれども、できれば認めたくないものもあるものです。国の衰退を、この1年で意識せざるを得なくなりました。
エネルギー危機は23年が本番、日本経済「窮乏化」を阻止せよ:日経ビジネス電子版
まだ間に合うのかもしれないと思っていたのですが、もう間に合いそうにもないと感じることが多くなっています。
奇跡
そんな中での、日本がWBCで、並み居る強敵を倒して、優勝したことが奇跡のように見えます。
主役の大谷翔平と黒子のダルビッシュ有、結束導いた両雄 WBC「侍ジャパン」:時事ドットコム
「みんなが仲良くし、一つになりたい。上から目線ではなく、対等の立場で会話したいし、それでお互いを高められたらいい」。そんなダルビッシュの願いと言動が実を結び、チームに一体感が生じた。(出所:JIJI.com)
眩い個性とチームワーク、リーダーシップと人柄、それらがあっての偉業のように感じました。
これまでのアプローチを変え、価値観を見直す時がやってきてはいないでしょうか。
カリスマに盲目的につき従うのではなく、それぞれが個性を活かしながらチームが一丸になって行動することの方が、遥かに価値があるのでしょう。
人々魅了する人間力
大谷選手やダルビッシュ選手を見ていると、素質によるところもあるのでしょうが、それより努力によるところが大きいように思えてなりません。
その努力は野球の技量の向上に向けるだけではなく、人間力を高めることにおいても同様に使われていそうです。
もしかして彼らは、人間力が先天的なものではなく、後天的なものであることを知っているのではないでしょうか。
人間が他者に接すると相手の言葉や哲学に心を動かされて、すごく感化されることがある。それが共感だと思います。豊かな教養を持つ人たちに囲まれる環境をつくると、それぞれの人の生き方や考え方に必然的に共鳴する部分がきっとある。(出所:日経ビジネス)
今回の侍ジャパンのように、人が思わぬ力を発揮するのは、その周りに存在する立派な人物に感化された時なのかもしれません。それが大谷選手やダルビッシュ選手だったということなのでしょう。
これからの学び
これからの学びは、従来のようにビジネススクールでエグゼクティブプログラムの講義を受けるのではなく、侍ジャパンのようにチームメンバーが互いに切磋琢磨し、個人においても人間力を高める努力が欠かせないのかもしれません。
「善い人間の在り方如何について論ずるのはもういい加減で切り上げて、善い人間になったらどうだ」(出所:日経ビジネス)
この言葉は、1800年以上も前に書かれたローマ皇帝マルクス・アウレリウスの『自省録』の一節だといいます。
そうなのかもしれません。実際、大谷選手やダルビッシュ選手はWBCで大活躍し、さらに優勝という栄光を手に入れました。
人間力を高めた善い人が、今、日本社会においても求められているということなのかもしれません。
「参考文書」
ゲイツ、バフェット… 天才は読書から知識よりも洞察力を得ている:日経ビジネス電子版