Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【Jリーグ30年】地域密着という理念、そして世界へ、次なる自律分散型社会のモデルか

 

 サッカーのJリーグが誕生して30年を迎えました。地域密着の理念を掲げ、10クラブで始まったリーグは今では60クラブに増えたといいます。サッカーの裾野を広げ、弱小だった日本サッカーを大きく変え、日本代表はワールドカップに7大会連続で出場するようになり、昨年のカタール大会では強豪のドイツとスペインを倒すまでに成長しました。単に競技力を高めただけではなく、この間、ビジネス的にも大きな成長を遂げてきたように感じます。

Jリーグが目指す成長戦略とそれを実現する構造改革(Jリーグ)

 しかし、少子化という問題を前に、この先を見据えると、国内市場だけにとどまっていては未来は描けないからでしょうか、世界へと目を向け、今後は東南アジアとの連携を強化していくともいいます。

 

 

 Jリーグの理念が、これからやって来るであろう「自律・分散型社会」との親和性が高く、また、それを目指す上でのモデルのようにも感じます。

Jリーグ30年 地域密着の実践をさらに|【西日本新聞me】

人口が少なく、スポンサー企業の規模が小さい都市にもクラブはある。地域で知恵を出し合って経営を支援し、市民を挙げてクラブを育ててきた。スポーツチームが地域の公共財であることを広く浸透させたのは、Jリーグの大きな功績と言える。(出所:西日本新聞

 記事は、解散と再建、度重なる資金難に見舞われたサガン鳥栖の成功事例を紹介しています。

「危機を乗り越えられたのは地元のたゆまぬ支援があってこそだろう」、

 選手はクラブの信条であるひたむきなプレーで応え、サポーターはスタジアムで声援を送り続けたといいます。若手選手の人材育成を強化し、今では、海外クラブへ移籍する選手も育ったそうです。そして、全国からも選手が集まるようになったといいます。

 2011年にJ1昇格を決めてから、一度も降格せず、人口が増加している鳥栖市知名度とイメージの向上にも貢献しているといいます。

自律分散型社会

「自律・分散型社会」は、自分で考えアクションを起こすことで最適化が促され、他者と共生しながら自己実現に向けて努力する社会といいます。さらに、活動の場が物理空間の制約なく分散化し、感覚、感性、情緒、宗教といった精神文明への関心も高まっていくともいいます。

前篇| 「SINIC理論」から考える、未来の「テクノロジー共生社会」。 | FUTURE IS NOW

技術進化による人間の弱体化や、超高齢化による社会活性の低下など、自律社会の新たな課題も顕在化し始めています。モノの豊かさから、ココロの豊かさへシフトする中で、生活者が美術や工芸を楽しみ、芸術が復興するようなことも........(出所:FUTURE IS NOW)

SDGs」「ESG投資」「エシカル消費」「シェアリングエコノミー」「ブロックチェーン」など、社会の中のさまざまな個々の情報を繋げながら、社会全体の最適化を促進する現在の社会が、課題を解決しながら次の「自律・分散型社会」が形成されていくと記事は指摘しています。

 

 

 地政学においては、未だ覇権主義的な色彩を残しているように見えます。また誰がリーダーなのかと競い合っているようでもあります。日本という国もその流れに乗り遅れまいと、できるのならリーダーでありたいと、国民の犠牲を顧みずに邁進しているように見えます。それは古臭い思考で、陳腐なものと言わざるを得ません。それではとうてい「心の豊かさ」が実現されることもないのでしょう。

 すでにそれに気づいている人たちもいるようです。そして、次への向けての準備も始めているようです。

 

「参考文書」

来年30周年を迎えるJリーグが目指すのは「世界一、クリーンなリーグ」Jリーグでは全公式戦でカーボン・オフセットを実施します。:Jリーグ.jp

[社説]Jリーグ30年が問う地域密着 - 日本経済新聞