Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【社会インフラの再整備】書店連携による出版流通改革、定着進むペットボトルの水平リサイクル

 日本全国にある書店の数が過去10年間で約3割減少し、なかには書店がゼロになった市町村もあるそうです。全国の市区町村の4分の1になっているといいます。アマゾンなどのネット販売拡大の影響があるのでしょうか。

 こうした中、書店主導による出版流通改革が始まるそうです。

紀伊國屋書店×カルチュア・コンビニエンス・クラブ×日本出版販売 書店主導の出版流通改革及びその実現を支える合弁会社設立に向けて協議を開始|ニュースリリース|日本出版販売株式会社|出版取次・出版流通

 紀伊国屋書店、「蔦屋書店」などを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ、グループで書店も運営する日本出版販売が、新会社を2023年秋をめどに設立、書店と出版社が販売・返品をコミットしながら送品数を決定する、新たな直仕入スキームの構築を目指すといいます。

 

 

粗利率が30%以上となる取引を増やすことで書店事業の経営健全性を高め、街に書店が在り続ける未来を実現させていきます。(出所:日本出版販売)

 今さらながら「時代の移り変わり」を感じます。紙媒体の市場は縮小、また従来の委託販売制度によって生じる高い返品率による利益圧迫などが、これまで書店の経営を苦しめていたといいます。

 AI発注システムを活用した、精度の高い需要予測に基づく適正仕入を実現し、適時適量、サスティナブルな流通しい流通の実現も目指すといいます。また、書店横断型サービスや共通アプリなど新たな販売促進施策やレコメンド施策を実施するそうです。

(資料:日本出版販売)

 少子化、人手不足に加え、サスティナビリティなど、時代変遷とともに新たな社会課題が生まれ、その解決が求められます。社会インフラが従来のままであれば、問題は解決できません。古い商習慣が非効率となって、多くの人手を要しているようでは、時代の要請には応えることはできません。

 これまでの常識、固定概念を廃して、新たなインフラが出来上がって、そこから持続可能な社会に近づいていきます。

 

 

ボトルtoボトル ペットボトル水平リサイクル

 ペットボトルを2030年までに「100%サステナブル化」することを目標にするサントリーが、自動車部品大手のデンソーと協働して、デンソー本社に新たな回収ステーションを設置し、そこで集められた使用済みペットボトルを原料にして「ボトルtoボトル」の水平リサイクルを6月23日から始めたそうです。

デンソーとサントリーが協働し「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始|サントリー食品インターナショナル株式会社のプレスリリース

 回収ステーションは、デンソーの「先進モノづくり創出部」がオリジナルで制作し、足踏み圧縮器なども導入して、回収を促しているといいます。また、集められた使用済みペットボトルもデンソー内で洗浄し、分別をさらに徹底した上でリサイクル事業社の工程へ回されていくそうです。

(写真:サントリー

「ボトルtoボトル」ペットボトルの水平リサイクルもだいぶ定着してきたのでしょうか。

 こうしてインフラを再整備されることで、省資源に近づき、それがまた持続的な成長を促していくことになっていくのでしょう。

 良き事例が増えてきているようです。業界の内外を問わず、協力していくことも欠かせようです。こうした事例を参考に、もっと他の業界にも広がって欲しいものです。

 

「参考文書」

紀伊国屋書店・CCC・日本出版販売が新会社 出版社と直接取引 - 日本経済新聞