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【事業の公益性を証明するB Corp】認証取得した「クラダシ」が東証グロースに上場

「B Corp」、 社会や環境など公益に配慮する企業であることを示す国際的な認証。世界標準の「良い会社」の証といわれるそうです。アウトドア用品大手パタゴニアや食品大手ダノンがこの認証を取得しています。

 近年、この認証を取得する企業が増加しているようです。取得した企業は現在、世界約90カ国で7000社ほどになるといいます。また、日本では27社が認証を受けているそうです。

世界7000社、「環境・社会に利益」の証し Bコープ、日本でもじわり浸透【けいざい百景】:時事ドットコム

「B Corp」の「B」は、英語のBenefit(ベネフィット)便益を意味し、株主だけではなく、従業員や顧客、社会や環境に対して等しく便益を生み出すことが企業の成功としているといいます。

 

 

 この認証制度は、米国ペンシルベニア州に拠点を置く、非営利団体「B Lab (Bラボ)」によって運営されています。

 B Corpは「ビジネスにおける成功を再定義すること」を目的とし、また 「企業が世界の中で競争するのではなく、すべての企業が世界のために競争するようになる」というのが B Labのビジョンだそうです。

 この認証の取得を試みる企業は、経済的な成功と、環境と社会の目標を合わせて達成したいと考えているといいます。

 この認証を取得するには、5つのカテゴリーの200以上の要求に応え、80ポイント以上を獲得する必要があるそうです。認定期間は3年間、取得してからも常に5つのカテゴリーへのコミットメントを行い、改善を続ける必要があるといいます。

1. ガバナンス(ミッションとエンゲージメント、倫理と透明性、ミッションの締結)
2. 従業員(経済的安定性、従業員の健康とウェルネスと安全、キャリア開発、エンゲージメントと満足度)
3. コミュニティ(多様性、公平性とインクルージョン、経済的影響度、市民参加と支援、サプライチェーン・マネジメント)
4. 環境(環境マネジメント、大気と気候、水、土地と生物多様性
5. 顧客(顧客管理)(出所:ダノンジャパン)

 

 

 昨年7月に「B Corp」を取得した「クラダシ」が今年6月末に、東京証券取引所グロース市場に新規上場しました。

6月30日上場、売上20億円超の「食品ロス削減ベンチャー」クラダシ、競合しらずの「1.5次流通」 | Business Insider Japan

 クラダシは、「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」とミッションに掲げ、フードロスの削減に取り組むと同時に、売上の一部を社会貢献活動団体に寄付することで、社会性、環境性、経済性を包括したビジネスを展開しています。

 このビジネスの評価を得て、成長をさらに加速させることを目的にB Corp認証の取得を目指したそうです。

 この認証に際し、「環境や社会への配慮ということは数値では表し難く、事業の公益性を客観的に評価、証明することができた」とクラダシの関藤社長はコメントしています。

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「B Corp」取得にチャレンジしてみてもいいのかもしれません。こうした取得の取り組みが善い企業文化を醸成し、それがまた企業の利益にもつながるといくのではないでしょうか。

 取得にチャレンジし、それで事業に失敗する企業は少ないはずです。

 

「関連文書」

dsupplying.hatenablog.com

 

「参考文書」

世界標準「B Corp」を知っていますか アジアで広がる「良い会社」認証:朝日新聞GLOBE+

東京証券取引所グロース市場への上場に関するお知らせ | 株式会社クラダシ

クラダシが国際認証「B Corp(B Corporation)」を取得~日本の企業としては13社目~ | 株式会社クラダシ