まだ梅雨明け前だというのに、35℃超の猛烈な暑さが続いています。とりあえず今日までの辛抱のようです。次第に梅雨前線が南下してくるそうです。
欧州も猛暑に見舞われ、ギリシャの世界遺産 パルテノン神殿を含むアクロポリスへの立ち入りが禁止されたそうです。欧州各地にも高温警報が発令されているといいます。
欧州宇宙機関は、猛暑で6万人超が死亡した昨年よりも、今年は深刻な事態になる可能性があると警告しているそうです。
この先21世紀後半にかけて、気候変動の影響はさらに強まっていくそうです。今でさえこんなひどい状況なのに、さらに大きな影響が現れるとすると、どこまで悪化していくのかと心配になります。
こうした傾向は、特に南半球の新興国を中心とした若者の間で広がっているそうです。
異常気象多発、気候変動に若者不安 新興国で強く - 日本経済新聞
記事によれば、不安は心の病気の増加や出産の手控えにつながる懸念も出ているといいます。
こんな危機的な状況にあるのに、いまだに戦争を続ける国があります。今対立すべきときではないはずなのに、世界が二分されていくようです。こうした対立によって、気候変動対策の適応と緩和に影響を及ぼしているようです。
今こうして経験している危険な猛烈な暑さに適応していくためには、どうしてもエアコンの稼働は欠かせず、そのための低廉でクリーンなエネルギーの安定的な供給が喫緊の課題です。しかし、国は努力の方向を違う方向に向けたままで、世界もまた同様なのでしょう。
身を守るために
「住宅用太陽光発電システム」の導入が、現在のように電気料金が高騰している状況にあっては有効な選択肢といいます。また、「蓄電システム」を同時に活用すれば、ムダなく発電した電力を効率よく利用することができるといいます。
「太陽光発電」導入による節約効果がさらにアップ!電力の利用効率を高める「蓄電システム」と初期投資費用の回収に役立つ「公的制度」 | 幻冬舎ゴールドオンライン
ただ費用はそれなりにかかるもので、太陽光発電の設置にかかる費用は、一般住宅用(4~5kW)で100万円強で、住宅用蓄電システムが80万~160万円になるといいます。各種助成制度を利用すれば、もう少し初期費用を抑えることが可能と記事は紹介しています。
自己防衛が最善の策ということなのでしょうか。
家庭用にとって、こうしたシステムが有効であるのなら、もっと広範囲でこれらの活用を進めれば、低廉なエネルギーシステムを構築できそうです。
リサイクルにも人手不足と財源問題
作家の江上剛さんが、「江戸の家計簿」(磯田道史監修)に書かれている「リサイクル業の発達―大都市江戸の循環型経済」を紹介しつつ、昨年4月に施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」の現状の問題を指摘し、江戸に負けないような高度なリサイクル社会にするため、現在に生きる私たちはもっと知恵を絞りたいものといいます。
世界的にとても低い日本のリサイクル率を何とかしないと【江上剛コラム】 :時事ドットコム
「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」、この法律は、プラスチックを使う業者に利用の抑制と再資源化を求めていますが、この法律の施行後、財源問題や人手不足から、容器、包装などのプラスチックのリサイクルを断念、焼却してしまう自治体も現れてきているそうです。焼却してしまえば、元も子もありません。地球温暖化にも悪影響を及ぼしそうです。
ごみ処理場の人手不足を補えるような各家庭で分別を徹底し、また江戸時代を見倣い、リサイクルを担う静脈産業をよりビジネスとして魅力あるものにしなければならないと江上氏はいいます。
江戸ではごみ処理がビジネスになっていた。大家はふん尿を売ることで収入を得ていた。かまどの灰も、紙くずも、ごみの全てが誰かの収入になるから徹底していたのだろう。徳川幕府の御威光が浸透していて、リサイクルしていたわけではないだろう。(出所:時事ドットコム)
各地で大雨被害をもたらした梅雨がまだ明けていません。東北地方ではまだ警戒が怠れないようです。梅雨が明けたらどんな夏がやってくるのでしょうか。
年々気候に身構えるになってきました。荒ぶる異常気象に適応し自らの身を守るのも、また、その温暖化ペースを遅らせることができるのも自らの行動次第ということなのでしょうか。
国民にとってもう少しやさしい国であって欲しいものです。
「参考文書」
欧州各国で猛暑 アテネのアクロポリス閉鎖、イタリアなどで警報発令 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)