Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

認知度進むSDGs、あふれるSDGs的な活動、遅れる進捗

 SDGsの認知度が進み、ビジネスの中にSDGsが取り入れられ、様々な活動が始まっています。

 ナシ生産地の茨城県かすみがうら市では、これまで歯触りの良い食感が失われるなどして規格外となって廃棄されていた果実をピューレやドレッシングなどに加工するプロジェクトが始まっているそうです。

ナシの規格外廃棄は無しで一石二鳥 食品ロス削減+生産者支援 かすみがうら産官学が連携:東京新聞 TOKYO Web

 食品ロス削減を進める市が旗振り役となり、生産者や市内外の加工業者、配送業者、さらには地元の中学校が連携した取り組みだといいます。また、廃棄果実を商品化することで、生産者の収入増にもつながる一石二鳥の取り組みといいます。SDGs的な取組のひとつといってよいのでしょうか。

 

 

SDGsサミット

 国連でSDGsサミットが開催されました。2030年の期限の折り返し地点になりますが、なかなか思うようには捗らず、順調に推移している分野は15%にとどまり、停滞や後退しているものも少なくないことが共有されたといいます。特に、飢餓をなくすことや健康と福祉の確保、生態系保全などで遅れが目立っているそうです。

社説:国連SDGサミット 危機感を行動に移す時だ | 毎日新聞

危機感は共有されたものの、事態を打開する具体的な行動につながる保証はない。(出所:毎日新聞

 コロナ禍や社会の分断、ポピュリズムなどによって、国際協調の機運が衰退し、協力の広がりが妨げられ、また、ウクライナ危機をはじめとする地政学的な緊張の高まりの影響で、軍事支出が過去最多となる一方で、SDGsや気候変動対策への資金が縮小しているといいます。

 SDGsは「誰一人取り残さない」世界を目指し、貧困の撲滅、質の高い教育、ジェンダー平等、災害に強いまちづくり、気候変動対策の推進など17の目標を掲げています。

 日本国内で取り組みを進めることも価値あることなのでしょうが、目を海外、特に途上国に向ける必要もあるといいます。人類の半数以上が住む途上国は、異常気象やエネルギー、食糧価格の高騰などのしわ寄せに苦しみ、SDGsに取り組む余裕を失っているといいます。

 もしかしたら、この先、日本が歩むべき道はここにあるのかもしれません。途上国支援は、ビジネスの機会にもなり、またともに成長することで良き外交関係を築くことに貢献していくのではないでしょうか。

 

 

再生農業

三井物産は痩せた土壌の修復によって農業の生産性向上を図る再生農業に参入したそうです。過剰肥料の抑制や複数産品の輪作といった農家への指導を通じて、再生農業を手がける米リニューアル・リソーシズ・グループの子会社に資本参画したといいます。

三井物産が再生農業に参入…痩せた土壌の再生に隠れた商機|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

 世界人口の増加で食料需給の逼迫が見込まれる中、再生農業をてこに食の安定供給を推進するそうです。

三井物産にとって再生農業は「食品原料の供給網の裾野を広げられる案件」でもあり、農場向けの海水淡水化や太陽光発電といったインフラ整備でも商機がある。再生農業への参入を足がかりに強固な事業群の形成を図り、中期経営計画で柱の一つに掲げる自然資本の保全や食の安定供給によるエコシステム形成を推し進める。(出所:ニュースイッチ)

 物産は海外で大きなプロジェクトとして進めていくことになるのでしょうか。規模はべとして同様な取り組みが国内外で増えていけばいいのでしょう。国内でも食料自給率の低下が進み、離農も多いといいます。農業分野、その収益強化につながり、なおかつ二酸化炭素の排出の削減につながる活動がもっと活発になればいいのかもしれません。

 

 

 南極大陸周辺の海氷面積が今年の冬、観測史上最小を記録したそうです。科学者らは南極で気候変動の影響が加速しているとの懸念を強めているといいます。気候変動対策が待ったなしになっているようです。

 

「参考文書」

南極の冬の海氷面積、過去最小を大幅更新 気候変動に懸念 | ロイター

耕さない有機農業 科学で明らかになってきた自然の自己調整能力:朝日新聞デジタル