Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

国が目指す資産運用立国、始まった新NISA、学校でも金融教育

 国があっちこっちに首を突っ込み、あれをやれ、これをやれとやかましい時代になったと感じます。

「マイナカード」に「リスキリング」、それに続いて「賃上げ」、「投資」を推奨して始まった「新NISA」。企業に任せておけばよさそうなものですが、諸外国からの遅れが深刻で、その挽回に必死ということでしょうか。

 

 

金融教育

 学校教育では、「金融」も教材になっているそうです。社会科の必修科目「公共」で扱われ、「家庭科」にも加わっているといいます。

 ただ現場においては多少混乱もあるようです。教科書の執筆に参加している人も疑問を感じているようです。

 子どもたちに「生きていくために、お金という道具をどう使い、どう向き合うか」を教えたい教師と、「お金の増やし方」がせめぎ合っているそうです。今の金融教育では、本質が忘れられ、いかに投資で資産を増やすかという話が中心になっているといいます。

「教育の本来の目的は、それぞれの人生を豊かにすることです」、「お金を増やすこと」を公教育で教えること自体が、ナンセンスとこの人は指摘します。そもそも、「お金を増やすこと」は全員で達成することができないことだといいます。

新NISA

 新NISAが始まり、米企業への投資が人気だといいます。それなりに理にかなっているような気もします。ただそれでは国が目指す「資産運用立国」とはちょっと趣きが異なることになるのかもしれません。

[社説]企業は富の創造へ市場と向き合え - 日本経済新聞

2000兆円に達する個人金融資産が自分たちの国の企業に流れないのは残念だ。個人マネーが国内に流れるようにするには、企業が収益力を高め投資を引きつける必要がある。(出所:日本経済新聞

 

 

 賃金が上昇し、物価もそこそこに上昇、こうした情勢が金利によってコントロールされるようになって日本の経済が正常化していくといいます。そのためには企業こそが牽引役であるべきといいます。そうなって、日本人のお金が日本企業に広く投資されることになり、その果実を私たちひとりひとりが受け取ることになるといいます。

 さて企業の変革が進んで、そんな理想を実現することはあるのでしょうか。

投資では、まず社会に存在している課題を発見し、それを解決したいと考える人たちがいるのが前提です。彼らが「投資」という形でお金を融通してもらうことによって、問題を解決したり便利なものを作ったりできるようになり、社会に価値が生み出されていくのです。(引用:NEWSPICKS)

  まだ解決されていない社会課題にチャレンジする人が増えればいいのかもしれません。やる気が根気強い人が「投資してもらう側」に回って新しい会社を作れば、投資対象が増えていきそうな気がします。その中からGAFAに引けを取らない会社が生まれればいいのでしょう。

「金融」とは、文字通り「お金の融通」によって新たな経済活動を生み出すことを指します。お金の融通によって、社会の、もしくは人がそれぞれ抱えている問題を支え合いながら解決してみんなが幸せになっていくことが目的です。お金は、そのための道具にすぎません。(引用:NEWSPICKS)

 案外こうしたことを投資が集まるGAMAのようなビッグテックは熟知しているのかもしれません。彼らは情報格差という社会課題を解決のために上手なお金の使い方をしたのかもしれません。それが故、今なおそこに投資が集まるのかもしれません。