このコロナで、プラごみが増えたと感じる。
昨日、従姉が母を連れ出してくれた。昼前にかつやのお弁当をもって帰ってきた。食べ終わって、容器を洗い、処理しているときに、これが原因だったのかと気づいた。
コロナが拡大する前は、出不精の母も友達と会うといっては定期的に食事に出かけていた。コロナが拡大してからは、その母もさすがに外出することがなくなった。その代わりに、宅配や総菜に頼ることが増えていた。
認知症とうつを患う母なので、あまり無理なお願いをすると、考え込みはじめ、うつの症状が出たりする。
使い捨てプラスチックスの対策が必要なのだろうとつくづく思う。寿司屋みたいに容器の使いまわしができればといいのにと、土用の丑の日にウナギの宅配をたのんで、そう思った。
カナダKFCは竹製容器を採用
カナダのKFCでは、フライドチキンやフライドポテトを入れるバケットをすべて今年末までに竹製に変更するという。
「竹は、自然の抗菌性があり、100%生分解性であり、農薬を必要とせず、収穫した後にに早く再生する」。それが、素材に竹が選ばれた理由のようだ。
KFCカナダにとって、持続可能性 サスティナビリティは、新しい取り組みではないという。2019年、5,000万本のストローと1000万枚のビニール袋を排除し、蓋、カップ、カトラリーなど、2025年までに回収および再利用できないプラスチックパッケージをすべて排除することを約束したという。
EU リサイクルされないプラスチック包装廃棄物に課税
EUでは、リサイクルされないプラスチック包装廃棄物が2021年1月から課税されることになるという。
こうしたEUの動きに対しても、ドイツの環境団体は、歓迎しつつも、課税額が少額だと批判しているようだ。実際に方向転換を引き起こすような価格にすべきと主張しているという。使い捨てプラスチックスのポイ捨てを終わらせる規制が必要とも訴えているようだ。
日本経済新聞によれば、このリサイクルできないプラスチックスへの課税について、先のEU首脳会議で合意した復興基金の中で議論されたようだ。
この中期予算案では、30%を気候変動分野に投じ、次世代型の持続可能な経済への転換を急ぎ、成長につなげる狙いがあるという。
コロナをきっかけに次世代型の経済の転換につなげたいとの思いだ。
エネルギー多消費型から、リサイクルやシェアリングエコノミーが根付いた持続可能な社会への脱皮を目指す。
首脳会議では21年にも再利用できないプラスチックへの新税を導入するほか、国境炭素税やデジタル税の検討を進めることで一致した。EUの排出量取引制度の対象拡大や、金融取引税の創設も視野に入れる。 (出所:日本経済新聞)
EUの政策はシンプルでわかりやすい。そのアプローチに多少問題もあるようだが、企業は対応しなければならなくなるので、アクションする動機にはなるのだろう。
積水化学のサーキュラー・エコノミー
「プラごみ再生へ相次ぎ新技術 各社が商業化急ぐ」とSankeiBizが伝える。
ここ最近のケミカルリサイクルの動きを紹介、「循環型社会構築へ商業化加速」という。先に立ち上がった新会社アールプラスの他、積水のサーキュラー・エコノミーの動きを紹介する。
積水化学によれば、住友化学と協力、“ごみ”のケミカルリサイクルからなるサーキュラーエコノミーを推進する。
ごみ処理施設に収集された“ごみ”を一切分別することなく、まるごと原料にして、一酸化炭素と水素にガス化、このガスを微生物によりエタノールに変換する生産技術を開発したという。
この技術で生産されるエタノールを原料にして、ポリオレフィン系樹脂を住友化学で生産する。
積水化学は、新たな実証プラントを岩手県久慈市に建設し、2022年度から試験的な生産を開始し、25年度には本格上市を目指すという。
ポリオレフィン系樹脂とは、ポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂の総称。容器などのよく利用されるプラスチックス素材。
(資料出所:積水化学公式サイト「積水化学と住友化学、サーキュラーエコノミーの取り組みで協力」)
レジ袋の有料化で、プラごみ問題への社会的関心が高まる中での動きとSankeiBizは指摘するが、コロナで増えたテイクアウト関連の使い捨てプラ増加問題の解決の一助になることも期待したい。実証プラントの完成まで時間がかかりそうだが、早期に立ち上げて欲しいものだ。
再生プラスチックスの利用拡大に向け
経済産業省は、再生プラスチックスの利用拡大に向け、色いろと調査を実施しているようだ。
令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業費(資源循環の推進に向けた再生樹脂の需要と仕様表記システム検討に係る調査)報告書 (三菱総合研究所)
廃棄されたプラスチックの適切な処理及び再生樹脂利用を一層推進するためには、第一に、プラスチックを利用して再生樹脂や成形品を生産する事業者が、廃プラスチックが選別や洗浄等の工程を経た後の性状について、廃プラスチック供給事業者から十分な情報を得ることが必要である。その上で、再生樹脂供給者と需要者が需要と供給を一致させるための円滑なコミュニケーションを行うことで、再生材樹脂の利用が促進される。
そこで本調査は、再生材樹脂利用を掲げる企業と再生樹脂供給企業双方へのヒアリング等により、中長期的な需要供給見通しを把握した上で、過去に経済産業省産業技術環境局リサイクル推進課で実施した調査で得られた知見を参照しつつ、再生樹脂利用を促進するためにどのような情報を関係者が共有すべきかを明確化することを目的として実施した。
加えて、再生樹脂を使用する事業者の製造場所・供給先は海外に広がることが想定されることから、欧州のプラスチックに係る基準や今後の動向を併せて調査した。 (出所:経済産業省公式サイト)
EUのように進むことはないのかもしれない。
シンクタンクを使ったこうした業界調査には疑問は残るが、それでも少しづつは前進していくのだろうか。
スウェーディッシュ ストッキング
今朝のJ-Waveで、スウェーデンの「スウェーディッシュ ストッキング」の共同共同ファウンダーでCEO リン・フリシンジャーのインタビューを伝えていた。聞き手はジョン・カビラさん。
「スウェーディッシュ ストッキング」は、100%リサイクル素材で作ったストッキングを取り扱うという。
ストッキングの回収ボックス設置を進めているが、ストッキング to ストッキングのリサイクルはしていないという。回収されたストッキングは、家具にリサイクルされるようだ。
今朝のインタビューでは、これから日本市場への参入を検討してみたいとのことを言っていたが、回収ボックスの設置はもう日本でも始まっているようだ。
最近では様々な回収ボックスの設置が進んでいる。
ポイ捨てや自然界にプラが漏れ出すことの抑制につなげていかなければならないのだろう。
「関連文書」
「参考文書」