Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

「Be Yourself」 ワーケーションや副業で働き方を変える

 

 コロナ渦もネガティブな面ばかりではないと感じることもある。働き方改革はその好例ではないであろうか。

 「テレワーク」や「ワーケーション」に「副業」、そうした働き方は一部の企業で取り入れられるだけだったが、今では多くの企業が採用、定着しつつあるのだろうか。

 

地元や地域と関わる「ふるさと副業」

「ふるさと副業」の事例を  SankeiBizが紹介する。仕掛け人はリクルートキャリアの「サンカク」というサービス。

 SankeiBizによると、「ふるさと副業」も新しい働き方として注目が高まっているという。今年8月時点で、サンカクの登録者数は累計5.3万人、サービスを利用した企業は延べ約280社に上っているという。

 

www.sankeibiz.jp

 

 

 

「サンカク」は、地元や地域と関わりたい都市部の社会人と、優秀な人材を確保したい地方の中小企業をリモートワーク副業でマッチングさせるそうだ。

 

sankak.jp

 

ワーケーション 非日常の空間、いつもと違う環境で仕事をすること

 「ワーケーション」も政府が進める「Go To トラベル」と相まって、注目が集まるようになったのだろうか。

 「ワーケーション」とは、「ワーク」と「バケーション」を合わせた造語で、旅先などでリモートワークする働き方のことをいう。 

 

www.fashionsnap.com

 

 ユニリーバなどの先駆的な企業がそうした働き方を早くから取り入れていた。 

ワーケーションを経験したユニリーバの社員は、「生産性が上がった」(75%)、「新しい働き方が始まってから生活が良くなった」(67%)、「幸福度が上がった」(33%)とその効果を実感している。 (出所:ユニリーバ

 

dsupplying.hatenablog.com

 

 

 

 「ワーケーション」、山梨大学生命環境学部 田中教授の解説をForbesが紹介する。

非日常の空間、通常の勤務先や自宅ではないところで、いつもと違う環境で仕事をすることだと思っています。例えば、地方の人がお台場で、東京の人が湘南の海辺で仕事をしていてもワーケーションだと思うんですよ。つまり、場所と時間に制約がない自律的な働き方ということです。 (出所:Forbes)

 

forbesjapan.com

 

ユニリーバ 副業で「最高の世界にワープしちゃえ!」

ウィズコロナ時代のパラレルキャリアを応援するとして、 ユニリーバが「WAAP」で副業人材を募集している。

 「WAAP」とは、「Work from Anywhere & Anytime with Parallel careers」の略だそうだ。

 この「WAAP」の仕掛け人は、ユニリーバ 取締役 人事総務本部長の島田由香氏。その島田氏は、「WAAP」をc/n Japanのインタビューで説明する。 

私たちは副業・インターンシップで活躍する人材を「パラレルキャリアン」と名付け、誰もがいきいきと働き、学び、自分らしいキャリアを培えるような社会への変化を促していきたいと思っています。

 WAAPという言葉には、パラレルキャリアンがいつでも、誰でも、どこからでもチャレンジできるという意味以外にも、「最高の世界にワープしちゃえー!!!」という意味が込められています。 (出所:c/n Japan)

 

japan.cnet.com

 

 島田氏は、「WAAP」を立ち上げた理由は2つあるという。「1つ目は、コロナの影響を大きく受けた企業や個人に対して、何かできることはないかと考えたこと」、そして、もうひとつが、「その人の個性に合わせた楽しい働き方を実現させる世界をつくりたいからです」。「これからの時代は働く時間、場所だけではなく、“働く内容”も選べる世界に変化していくと思います」と、c/n Japanのインタビューで答える。

 WAAPでは、働く時間、場所だけではなく、働く内容まで自分で選択することができます

仕事とプライベートの垣根を超えて、遊ぶときのように夢中になって楽しく働き、そこで得た知識や経験を次の自分のキャリアに活かしていただきたいです。 (出所:c/n Japan)

 

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(資料:ユニリーバ

 

 自分自身が「ワーケーション」に興味をもつようになったのは、1年の半分近くを海外出張で過ごすという働き方を何年も続けきた経験があるかもしれない。海外で2か月くらい仕事し、日本に戻って、次に向け1~2か月仕事したらまた海外へとそんな繰り返しだった。

 ユニリーバがいう「Work from Anywhere & Anytime」のような働き方だった。それは海外現地でも同じだった。

 現地のオフィスで机を借りることもできたけれども、オフィスを中心にした仕事にするのではなく、仕事を中心して働く場所を選んでいた。ある時は取引先に行き詰め、またある時はホテルに籠って仕事に集中するという感じだった。

 そんな経験があるからだろうか、島田氏がいうことがよくわかる。

  

 

 

「WAAP」に参加することで、どのような気付きが得られますか?と、 c/n Japanは島田氏に問う。

 WAAPに参加することで、大きく3つの「気付き」を得られると思っています。

1つ目は、自身の持っているスキル、能力を再認識すること。

2つ目は、ユニリーバの考え方の基本となる「パーパス(目的・存在意義)」を意識して行動するということ。

3つ目は、WAAという働き方によるチームワークの組み方です。 

(出所: c/n Japan)

 

パーパスを持って仕事をすることで「何のために、誰のために取り組むのか」を意識することは今後の人生の中でもプラスになるのではないかと確信しています」と島田氏はいう。

 そして、「WAAPで求めていることは、“PC”だけです」ともいう。

PCとは、パソコン、そして、パッション&ケイパビリティ(Passion & Capability:情熱と能力)です。 (出所: c/n Japan)

 

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これからは「Be Yourself」

 島田氏は、c/n Japanとのインタビューの最後に、「社会全体の雇用のあり方が変わり、採用という定義も変わってくると思っています。その中で最も大切なことは自分という人間が自分らしくあること「Be Yourself」です」と語られる。

 「Be Myself」でなく、「Be Yourself」と表現されることが素敵だなと感じる。

 

そのための第一歩が行動し、自分に気付くことです。”全ての人々が自分らしくいきいきと働き、豊かに生きられる社会”をみなさまと共に創っていきたいと思います。 (出所:c/n Japan)

 

 「ワーケーション」や「副業」やそんな気づきにつながればいいのかもしれない。

 

 今年6月、ユニリーバは「健全な地球を取り戻すために」として、新たなコミットメントを発表した。「健全な地球」にはそこに暮らす人間も含まれているような気がする。人を大切にしなければ、健全な地球を取り戻すことは出来ないのかもしれない。

 

www.unilever.co.jp

 

 SDGsの8番目の目標に「すべての人々のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進」とある。

 Unicefはやさしい言葉で解説する。

 “みんなの生活を良くする安定した経済成長を進め、だれもが人間らしく生産的な仕事ができる社会を作ろう”

 

www.unicef.or.jp

 

 8-5のターゲットを「2030年までに、若い人たちや障害がある人たち、男性も女性も、働きがいのある人間らしい仕事をできるようにする。そして、同じ仕事に対しては、同じだけの給料が支払われるようにする」と言い換える。

 

 ユニリーバの活動の源泉がここにあるような気がする。