1月2日、今年も箱根駅伝の号砲が大手町に鳴り響く。感染拡大が続いているが、恒例の行事が今年も開催されている。明日までの2日間、新春の陽射しの中、大学生たちが箱根路を駆け抜けていく。
年が明けると、恒例のように今年1年の先行きを占うような記事を多数見かけるようになる。ロイターは、「脱炭素が「隠れた地政学リスク」に」との記事を出す。
欧州エネ取引所の高井氏にインタビューし、執筆された記事のようだ。
世界的に加速する脱炭素の潮流について、「隠れた地政学リスク」になるとの見方を示した。
原油価格の低迷が続いて産油国の地位と財力が低下するほか、中国がこの新たなエネルギー分野で覇権を狙う可能性があるとした。 (出所:ロイター)
脱炭素、それによって気候危機を抜け出し、地球とそこに暮らす人々の未来と健康を取り戻していく、そんなことが目標であるはずなのに、なぜに「隠れた地政学リスク」になったりするのだろうか。
脱炭素の流れの中で、中国が台頭してくることが、なぜに覇権争いになるのであろうか。これまでと同じ尺度で物事を見過ぎてはいないだろうか。遺物になるであろう過激なリーダーたちの考えに囚われていないだろうか。
世界的な脱炭素の潮流こそ、エポックなことと感じる。新たな時代の始まりには、新しいもの考え方が必要なのであろう。
ビルドバックベター
英BBCは、いくつかのポジティブな事例をあげ、「build back better(ビルドバックベター)」する前例のない機会が生まれてきているという。
パラダイムシフト、劇的な変化というと大げさ過ぎるのかもしれないが、今までの価値観を変えていこうとすることが起こりつつあるのではないであろうか。
東京オリンピック
今年、東京オリンピックは開催できるのだろうか。東京2020オリンピック・パラリンピックの会場では、トヨタのEV「e-Palette」が選手村内をバスとして巡回し、選手や大会関係者の移動をサポートする予定だという。
メダルは都市鉱山から発掘された金属から作られ、聖火は水素で灯すという。
米国やフランス、ブラジル代表らは、100%リサイクルポリエステルで作られたナイキのユニフォームを着用して競い合いをするという。
地球から何も奪わずに作る
アップルのティムクックCEOが昨年の株主総会で、「地球から何も奪わずに作る」と語ったときには驚いた。
Apple’s ultimate goal is to create an Apple product without taking anything from the earth.
IKEAはブラックフライデーに中古品販売
スウェーデンの家具大手イケア(IKEA)が昨年の年末商戦で、中古家具の買い取り・販売キャンペーンを行った。最大買い取り額は元値の半額だという。
この「バイ・バック・フライデー」キャンペーンは、年末商戦の開始を告げる「ブラックフライデー」に合わせ、27か国で11月24日から12月3日まで実施される。
イケアの親会社インカグループの小売り事業部門で副マネジャーを務めるステファン・バノベルベク氏は今年のブラックフライデーについて、「衝動買いではなく、お客さまの家具に第二の生を与えるお手伝いをしたい」と語った。 (出所:JIJI.COM)
こんなことが継続されていけばいいのかもしれない。
バーガーキングは再利用可能な容器へ
バーガーキングは今年2021年に、再利用可能な容器に入れたハンバーガーとドリンクの販売を始めるという。
この容器はワッパーなどのハンバーガーやコーヒー、炭酸飲料で使うことができ、「安全に洗浄し、補充する」ことができるという。
この容器を使用するには、廃棄物ゼロオプションを選択し、注文時に容器の保証金も支払う。そして食事をした後、容器を返却すれば保証金が返却されるという仕組みだ。 (出所:Business Insider)
このしくみを支えるのは、テラサイクルの「Loop」のようだ。
停滞する日々に忘れていたことを思い出す。他者への思いやりを仕事を通して表現していくということなのだろうか。こうしてみれば、このコロナ渦にあっても、世界は少しづつ良くなっているのかもしれない。
文(あや)をたどってる。「裏表」。表面的には見えないが、たどると見えてくる社会に入り込む新たなしくみも出来つつあるようだ。
コロナ渦で、色々なことがあぶり出されているのかもしれないが、その陰では、地球の健康を取り戻そうとする動きも少しづつ加速しているようだ。
今年2021年はそんなニュースが溢れるといいのかもしれない。
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