Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

地域が元気になる、コミュニティ通貨「まちのコイン」 面白法人カヤック

 

 鎌倉に本拠を置く面白法人カヤックの「まちのコイン」が拡がり始めたのだろうか。

 神奈川県小田原市鎌倉市に続き、厚木市でも「まちのコイン」のサービスが今年2月から始まった。

www.kayac.com

「まちのコイン」とは、カヤックが開発したコミュニティ通貨(電子地域通貨サービスのこと。

 SDGs先進県を自負する神奈川県が、SDGsの達成に向けて、地域の社会的課題の解決を図る活動にポイント付与する「SDGsつながりポイント事業」に、この「まちのコイン」を採用した。

 

 

 神奈川県によれば、この事業を通じ、住民・店舗・企業の直接・間接的な参加を促し、地域活性化SDGsの「自分ごと化」を図ることを目的としているという。 

coin.machino.co

 神奈川県以外でも、福岡県八女市鳥取県智頭町、岡山県新庄村他でも採用されている。どの市町村も移住・定住促進事業を促進するため「まちのコイン」に取り入れ、元々そこに住む住民と移住した住民の交流の手段になることへの期待もあるようだ。

coin.machino.co

 カヤックによれば、「まちのコイン」を3月24日から導入する新庄村役場の担当者は、「商店等が創意工夫を凝らして作り出した経済的負担が伴わない形で提供できる特別なサービスを基礎に、客との関係性を深めながら客数を増やすという新たな取り組みです」と話しているという。

www.kayac.com

 「まちのコイン」は、これまで実施されてきた誘客・経済対策とは異なる方法で、商店等への客数を増やし、村内での経済循環を増大させることを目指しているとカヤックは説明する。

 

 

 「まちのコイン」を昨年10月に導入したのは福岡県八女市八女市には鉄道がなく、公共機関での移動での玄関口はバス停だという。そのバス停がある八女福島エリアは、伝統的建造物群保存地区がすぐ近くにあり、たくさんの人が利用する地域の中心的な場所。このバス停の待合場を新築、新たな「コミュニティスペース」にしたという。

f:id:dsupplying:20210322082714p:plain

(写真:面白法人カヤック

例えば、本を一冊読破したり、いらない傘を持ってきてくれるとコインがもらえます。もらったコインで八女茶をボトリングしたり、誰かに一杯お茶をご馳走することもできる。
また、【つながるバス停】はチャレンジする人を応援するチャレンジショップでもあるんです。

今は、お弁当の販売場所にも提供しています。お弁当の購入で、コインをゲットしつつ八女の飲食業の応援することができます。 (出所:面白法人カヤック) 

www.kayac.com

 西日本新聞が現地を取材し、そのサービスを紹介する。

「 寄り道して(地域通貨)ロマンをためるのは、オリエンテーリングのようで、いつもの町が新鮮に映る。

スマホを持たない人の参加方法、加盟施設への支援、奥八女地域の加盟などの課題が解消されれば、楽しみはより広がりそうだ」と記者は指摘する。

www.nishinippon.co.jp

お金がかかららないからこそ、アイデア一つでなんでもできる

換金性がないことで、変にいやらしさが出なくてよかった。今まで価値が測りづらかったものに光が当たって、目に触れたり手に渡ったりするんです。例えば、ちょっとしたお礼の気持ちの表現や、廃棄してしまうものの活用にも役立っています。 (出所:面白法人カヤック) 

f:id:dsupplying:20210322083940p:plain

(画像:面白法人カヤック

 

 

 

「まちのコイン」を昨年2月から導入した小田原市では、EV電気自動車のカーシェアリング利用でコイン「おだちん」をゲットできたり、タンブラーやマイバック持参、ごみ拾いなどに参加しても「おだちん」をゲットできるようなサービスになっているようだ。

coin.machino.co

 今では様々なポイントが発行され、利用できるようになった。お得感を感じることもあるが、ポイントによっては大量消費に誘導されているような気になる。

 人とつながり、地産地消などを通じて地域に貢献できる、これからはそうしたことがインセンティブになるポイント利用がもっと拡大していけばいいのかもしれない。

 地域の特徴に合わせたコミュニティ通貨がもっと増え、地域交流がさかんになり、それが地方移住のきっかけになったりはしないだろうか。

 

dsupplying.hatenablog.com

 

「参考文書」

prtimes.jp