コカ・コーラ社の天然水「いろはす」のペットボトルが100%リサイクルペットボトルに切り替わる。
3月9日から全国で発売、新CM「100%が世界を変える!」(土屋太鳳さんを起用)の放映を始めると発表した。
コカ・コーラが目指す「World Without Waste(廃棄物ゼロの社会)」
コカ・コーラは、「World Without Waste(廃棄物ゼロ社会)」というグローバルプランを掲げ、容器由来の廃棄物の問題解決に向け「容器の2030年ビジョン」を策定、リサイクルを積極的に推進している。
動脈産業と静脈産業
100%リサイクルのペットボトルに切り替えるためには、使用済ペットボトルを大量に確保し、リサイクルループを確立することが求められる。
容器リサイクルを支えるのは「静脈産業」。表舞台で商品を製造・販売する「動脈産業」に対する言葉として使われる。
自然から採取した資源を加工して有用な財を生産する諸産業を、動物の循環系になぞらえて動脈産業というのに対して、これらの産業が排出した不要物や使い捨てられた製品を集めて、それを社会や自然の物質循環過程に再投入するための事業を行っている産業を、静脈産業と呼んでいる。
原料調達から製造まで一連のビジネスシステムとして効率化が図られてきた動脈産業とは異なり、静脈産業においては、それぞれの過程で新たなリスクやコストの問題に直面しており、今後の成長が見込まれている反面、様々な課題を抱えている。 (出所:一般財団法人環境イノベーション情報機構)
廃棄物やごみの処理を支えてくれているのが静脈産業。動脈産業と静脈産業が直接結びつけば、より効率的にリサイクルが実現されていく。
(↓ 参考:コカ・コーラとセブンイレブンの事例 完全循環型ペットボトルリサイクル)
【コカ・コーラジャーニー】完全循環型PETボトルリサイクル Coca-Cola Journey
コカ・コーラ秘話
コカ・コーラは、薬剤師のジョン・S・ペンバートンが発明した秘密のレシピ『Secret Formula』から生まれた。そのレシピを、エイサ・G・キャンドラーが買い取り、米アトランタにザ コカ・コーラ カンパニーを設立した。100年以上前の1892年のことだ。
精力的に広報活動と販促活動を展開し、ボトリング(瓶詰めと回収)と流通網を整備、積極的なマーケティングにより、「コカ・コーラ」は米国で国民的飲料となっていく。その後、全世界にこのコカ・コーラ方式が展開され、今日のコカ・コーラに至る。
コカ・コーラの成功は、フランチャイズ方式によるボトリング、そして、マーケティングにあるとよく言われ、それがその後ビジネスの世界に大きな影響を与えることになっていく。
コカ・コーラが作る新たな「リサイクル物語」
今回の「いろはす」は、新CMでは、「リサイクル」についてふれられるようだ。
「今までのペットボトルはリサイクル素材30%」でした。と紹介します。その後、「これからは~」の掛け声で、大勢の仲間と一緒に30%の壁を押します。すると、徐々に数字が増え始め、壁を押し切ると、100%リサイクルペットボトルが登場し、みんなで喜びます。
「100%が世界を変える!」
という言葉と共に、仲間と新しくなった「い・ろ・は・す 天然水」を“ごくっ”とおいしそうに飲みます。 (出所:コカ・コーラ プレスリリース)
商品を売るために活用されるようになったマーケティングや広報、それが一大産業になり、大量消費の一翼を担ってきたのかのもしれない。
その祖であるコカ・コーラが「リサイクル」をCMすることで、社会やマーケティング業界に少しでも影響していって欲しい。
きれいな海を取り戻す
そのコカ・コーラは、全世界で様々な環境活動を続け、「きれいな海を取り戻そう」としている。
きれいな海を取り戻そう。廃棄物ゼロ社会のために、コカ・コーラ社ができること
「関連文書」
「参考文書」
“次世代ペットボトル”100%リサイクルペットボトル「い・ろ・は・す 天然水」 3月9日(月)から全国で発売開始