Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

2020-01-01から1年間の記事一覧

膨張するESG投資と使い捨て社会

ESG投資についてのポジティブな報道が増える。そんなニュースにふれていると、投資の世界はESG一色かと思ってしまう。しかし、まだそんなことはないようだ。 昨年度末の欧州の投資信託資産のなかでESG投資関連が占める割合は15.1%だったという。ただ、今後5…

脱炭素化社会へ加速 イオンとユニ・チャーム 米ウォルマートは「地球を再生する会社」へ

政府が26日には、二酸化炭素の排出の「実質ゼロ」を表明するのではないかという。今まで先駆的な企業が「脱炭素」に取り組んできたことの影響もあるのだろうか。そんな企業のひとつにユニ・チャームがある。 CO2削減につながる紙おむつの水平リサイクル その…

方向転換か、2050年カーボンニュートラルへ 産業構造の変化を促すその先は

「温室効果ガスの排出量を2050年に実質ゼロにする」と、菅首相が就任後初の所信表明演説で表明する方向で調整していると朝日新聞が報じる。 温暖化ガスの排出量と森林などで吸収される量を差し引きでゼロにすることを2050年までに達成することが求められる。…

「ごみ」を宝石に変える幸運 カエルデザイン

石川県金沢市に、海洋プラスチックスを回収し、アクセサリーに加工する、「カエルデザイン」というアップサイクルブランドがある。 あまり詳しく知っているわけではない。Twitterで、その写真を見て美しいとただそう思っただけだ。プロフィールを読んでフォ…

大きな変化、小さな変革者 ユーグレナに2代目CFO誕生

世界が窮地に陥ると、必ず変革者が登場するという。BP(旧ブリティッシュ・ペトロリアム)CEO バーナード・ルーニーもそのひとりなのだろうか。「脱石油」を戦略とする巨大な国際石油資本スーパーメジャーを率いる。 BPが「脱石油」を公表したとき、多少疑っ…

「共感」が好成績につながる 。エーザイの「ESGと企業の価値の実証研究」から学ぶ 

ファーストリテイリングが好調のようである。10月15日、業績発表を行ない、2021年8月期の連結純利益が過去最高になる見通しだという。 日本経済新聞によれば、好業績のけん引役は「DX デジタルトランスフォーメーション」の取り組み、無駄のない生産体制の構…

二律双生 利便性と環境保護を両立させるスタートアップたち

米国で、Zero Grocery(ゼロ・グローサリー)というサブスクリプションによる食品配達サービスが立ち上がったという。すべての商品をゴミ排出ゼロのパッケージで販売しているそうだ。 もし、世界のプラスチックス廃棄物の90%が食料消費によるものであるなら…

4パーミル 有機農業の可能性とカーボンネガティブ

延期となったCOP26 第26回気候変動枠組条約締約国会議の日程が決まった5月、「関係省庁、政府全体あげてしっかりとした戦略を描くべきで、その時間が与えられた」と、小泉進次郎環境相が述べたと朝日新聞が伝えた。 国連のグテーレス事務総長から、温室効果…

来年のCOP26に向け急ぐ経済産業省と「サステナビリティ」を着実に進めるアマゾン

米アマゾンで「ClimatePledgeFriendly」というプログラムが始まった。顧客がより持続可能な製品を簡単に見つけて購入できるようにするための新しいプログラムだという。また、これに合わせ、「CompactbyDesign」というアマゾン独自の新しい認証も始めた。よ…

「Be Yourself」 ワーケーションや副業で働き方を変える

コロナ渦もネガティブな面ばかりではないと感じることもある。働き方改革はその好例ではないであろうか。 「テレワーク」や「ワーケーション」に「副業」、そうした働き方は一部の企業で取り入れられるだけだったが、今では多くの企業が採用、定着しつつある…

脱炭素社会へ 「グリーンイノベーション」やエネルギー基本計画の見直し協議始まる 

エネルギー基本計画の見直しが始まったという。昨日13日、経済産業省の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会が開催され、協議が始まった。 ロイターによれば、梶山弘志経済産業相は、「菅政権では、脱炭素社会の実現、エネルギーの安定供給に取り組むこと…

脱炭素を知る 企業のサステナビリティ・レポートを読む 

脱炭素への動きが定着しつつあるのだろうか。そう感じるニュースが増えたように思う。ひとたび流れが生まれると、そこに引き込まれる力は大きくなる。参加者が増え、より一層強い流れになっていく。そうして、いつしか社会の一部になっていくのだろうか。 今…

海洋ごみのリサイクルに挑む 「オーシャンクリーンアップ」河川にも広がるプラごみ回収

2019年、The Ocean Cleanup (オーシャンクリーンアップ)が立ち上がり、太平洋で海洋プラスチックスの回収を始めた。この組織を率いるのはBoyan Slat(ボイヤン・スラット)氏。その活動領域が拡がりを見せているようだ。 theoceancleanup.com // 蛇口を閉…

コロナ渦での「ESGブランド調査」 トヨタが断トツの1位、3位はイオン

ウィズ・コロナ、コロナとの共存する時間が長くなっている。衰えることを知らないコロナといっていいのだろう、また、欧州で感染が拡大しているようだ。 ロイターによれば、欧州での新型コロナウイルス新規感染者数が初めて10万人を突破し、ロシアや英国では…

カーボンニュートラルな都市ガスを使うホテルニューオータニ 経団連は「サステナブル資本主義」を目指す

東京都千代田区紀尾井町。江戸期にこの地にあった紀州徳川家中屋敷、尾張徳川家中屋敷、彦根井伊家中屋敷の各家の1文字ずつとって町名としたという。紀州徳川家の中屋敷跡は旧グランドプリンスホテル赤坂・清水谷公園、尾張徳川家の屋敷跡は現在の上智大学、…

脱プラの危機 増加するばかりのプラスチックス 世界のプラごみ

何事も一直線に問題が解決されることはない。紆余曲折、多少の寄り道があって、曲がりくねった道を進むことになる。 脱プラ、この課題もその道を辿っているのだろうか。コロナ渦で、使い捨てプラスチックスが増え、それに合わせ廃棄物も増加する。ロイターが…

コロナ中間検証 コロナ民間臨調の報告書が示す今後の危機への備え

新型コロナの患者が国内で初めて確認されたのは今年1月15日のことだった。それから9か月あまり経つことになる。もう少し早く終息するのかを思ったが、今なお感染は続き、欧米では再び感染が拡大しているという。 コロナ渦、様々なことが起こり、変化が生まれ…

マイクロプラスチックスの脅威に立ち向かう者たち ~バイオのスパイバーと自動車のスズキ

世界の海の底に1400万トンものマイクロプラスチックが堆積しているかもしれない。そんな研究結果をオーストラリアの研究機関が発表したとCNNが伝える。マイクロプラスチックスの被害状況が研究テーマになり、数々の報告がなされる。報告される内容は深刻さを…

再エネ加速 メガソーラーばかりじゃない、太陽光発電の活用法

コロナ渦で社会的に「より良いことをしよう」との流れが生まれているのだろうか。エネルギーに関していえば、再生可能エネルギーやCO2フリー電力に関する報道が増えている。 // 福島 相次ぐメガソーラーの建設 発電能力国内首位へ 福島県内のメガソーラーの…

ナイキの透明なダウンジャケットから見える「サーキュラー・エコノミー」

循環型経済、サーキュラー・エコノミーが加速しているのだろうか。ナイキから、「マーブル エコダウン ジャケット」というアイコニックな商品がうまれ、ユニクロとコカ・コーラがコラボし、ペットボトル・リサイクルをPRする。家電小売り関連のヤマダホール…

世界最大の小売り ウォルマートの挑戦 目指すのは「リジェネラティブ」 地球を再生する会社

米ウォルマートが、「リジェネラティブ・カンパニー (地球を再生する会社)」になるとの目標を掲げた。2040年までにグローバルオペレーションを「ゼロエミッション」にし、2030年までに少なくとも5,000万エーカーの土地と100万平方マイルの海を保護、管理、…

「カーボンニュートラル」加速 ホンダF1撤退へ そのF1レースは2030年の「カーボンニュートラル」を目指す

ホンダがF1レースから撤退するという。その理由は、「将来のカーボンニュートラル実現」に向け、経営資源を集中させるためだという。ホンダによれば、パワーユニットサプライヤーとしてのF1参戦を、2021年シーズンをもって終了することを決定したという。 気…

自然は甦る 「ごみをごみにしない」産廃処理会社からのメッセージ

サーキュラー・エコノミーが定着するか否かを考えるとき、「静脈産業」の存在を抜いて考えることは出来ないだろう。重要な産業だが、なかなかスポットライトは当たらない。どちらと言えば、あまりいイメージがないのかもしれない。 コトバンクによれば、「生…

SDGs「行動の10年」 求められる新たなアクション

10月が始まった。年度でいえば下期の始まりである。酒税法げ改正になり、今日から税率が変更となる。その他いろいろな変更もあるようだ。 ANAのSDGs「行動の10年」への一歩 ANAは今日からCA 客室乗務員がSDGsバッジの着用、SDGsを広く知ってもらうための取り…

中国の面子と矛盾 「実質ゼロ」と「ウイグル問題」

中国が、2060年までにGHG 温室効果ガス排出を実質ゼロにする脱炭素社会の実現を目指すと表明したときには少々驚いた。 家々の暖房、乱立する鉄鋼産業や石炭火力発電、二酸化炭素を多量に排出する石炭への依存が高いはず。実現できるのか? 世界一のGHGの排出…

ESG投資とエンゲージメント 経産省が説く「SX サステナビリティ・トランスフォーメーション」とは

「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」、初めて聞く言葉だった。どうやら経済産業省が作り出した言葉のようだ。 経済産業省が8月末、「サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会」の 中間とりまとめを公表した。その公表された…

社会と環境の共存 その使命を果たすダノンとBコープ認証

内閣が変わり、何か雰囲気が変化し始めていないだろうか。菅首相は生活者目線に立った政策の打ち出しが得意だと日本経済新聞はいう。そうした政策の変化が影響しているのだろうか。不妊治療の保険適用はその一例なのかもしれない。 r.nikkei.com 少子化は社…

「サステナビリティ」はもうあたり前なのか。 テスラの「バッテリー・デー」から学ぶ

「サステナビリティ」が一気に堰を切ったように動き出す。様々なメディアで取り上げられるようになり、それぞれがそれぞれの視点から「サステナビリティ」を語る。それはそれでいいことなのかもしれない。意見の積み重ねが新たな気づきにつながったりするも…

「脱炭素」、「脱プラ」に動き出す者たち

世界各地で25日、地球温暖化対策の強化を呼びかける「気候行動の日」の活動の一環として若者たちが一斉に行動を起こしたという。 東京でも、国会議事堂前にFriday For Futureのメンバーなど多くの若者たちが集まり、「温室効果ガスの削減目標の引き上げを求…

【SDGsと自然破壊】 パタゴニアの「故郷である地球を救うためにビジネスを営む」に学ぶ

自然環境の中に大規模人工物があると、何か違和感を感じる。目的があるにせよ、自然環境を破壊してまで、作る必要があったのだろうかと。人工物を作れば、少なからずとも生態系に影響する。自明だろうと思ってしまう。 諫早湾干拓事業と捻じ曲げられた司法判…